導入事例
外部窓口導入で相談件数が3倍に 〜不祥事の芽を早く摘み取る〜
富士重工業株式会社 様
【コンプライアンス、ハラスメント問題への取り組みについて】
当社がコンプライアンスの取り組みを始めたのは、コンプライアンス経営が社会で年々重要視される流れの中で当然のことでした。コンプライアンス無くして企業の存続はあり得ません。企業はどこも、厳しい競争の中で経営成績の向上にまい進していますが、たった1度の不祥事・コンプライアンス違反によって、倒産したり経営不振に陥った会社も多く存在します。当社はこれらを他山の石として捉え、日々コンプライアンスの啓発活動を行なっております。
具体的には、平成13年に当時の代表取締役社長のトップメッセージを以って、コンプライアンス活動がスタートし、コンプライアンス委員会等の社内体制構築や、従業員啓発のための研修やコンプライアンスマニュアル作成・配布を行いました。当初、当社単体で取り組みを始めましたが、翌年から関連会社、子会社にも活動の幅を拡げました。そしてさらに翌年の平成15年、コンプライアンス・ホットラインを開設いたしました。
【コンプライアンス教育活動について】
平成13年のトップメッセージ発信後から、階層別研修等でコンプライアンス教育を実施しておりましたが、平成15年以降コンプライアンス・ホットラインを開設後は、法務部内にコンプライアンスを専門に担当する部署を設け、より本格的に取り組んできました。
専門部署設置後は、従業員からの「法令は難しい」「コンプライアンスは堅苦しい」等の意見を取り入れて「コンプライアンス事例集100選」「子会社向けコンプライアンスハンドブック」等の冊子を作成したり、「ケーススタディ研修」を実施する等、工夫して啓発活動に取組んでいます。
【コンプライアンスホットラインについて】
当社内のコンプライアンス・ホットラインは平成15年の2月にスタートしましたが、当初は通報件数が少なく、年に数件程度でした。その後、公益通報者保護法が施行される時に合わせて制度を変更しました。匿名の通報も原則対応する形にし、国内のスバル販売各店や製造子会社等のグループ企業も参加可能としました。また利用資格者の範囲も従来正規従業員に限定していたのを、非正規従業員、派遣社員、期間社員、請負外注社員まで拡げました。
【外部相談窓口導入の経緯】
ある時社内でアンケートをとったところ、「社内窓口に通報することに不安がある」という声が多くありました。匿名で通報・相談したいのに、社内では通報者が誰か分かってしまい、何か不利益を被るのではないかと、漠然とした不安を抱いてしまう、ということです。
もっと安心して通報出来る制度を構築する必要があるということで、考え付いたのが外部相談窓口の導入でした。そして、外部相談窓口を導入することによって休日や時間外受付も可能となれば、アクセサビリティも向上し、通報者の利便性も向上すると考えました。
【クオレ・シー・キューブの「職場のヘルプライン」を選んだ理由】
理由はいくつかありますが、まず、私どもで対応出来ない土曜日や夜9時まで電話を受け付けていただけること、Eメールでも受け付けていただけることが非常に魅力的でした。また、費用についても、サービスの内容に対してリーズナブルだと思いました。実際には、候補9社を選び、各社からいろいろとお話を聞いて検討しましたが、サービスの内容と費用を勘案し、最終的にクオレ様を選びました。
それから、セクハラ・パワハラの対応の第一人者である岡田社長がひっぱっておられる会社ということや、産業カウンセラーの方が電話応対していただけることも魅力でした。私は、法務を19年やっており、たいていの法務マターについては、対処する自信がありますが、個人相手の相談については手に負えないというのが正直なところです。専門家である産業カウンセラーの方に対応していただけるというのは、非常に心強いものでした。
【外部相談窓口導入の効果】
外部相談窓口導入と同時に、新たに周知徹底活動を行ったこともあり、通報件数は、嬉しい悲鳴で3倍以上増えました。件数が増えれば、それだけ不祥事の芽を早いうちに摘み取れるということであり、会社にとってこれ程良いことはないと思います。
それから、外部相談窓口を利用する通報者は匿名性が確保され、安心して通報相談できるようになりました。外部相談窓口に相談した相談者が匿名を希望すると、名前を伏せた状態で当社に報告されます。また、相談内容で身元が特定できないよう、当社には少し抽象化されて報告される仕組みになっています。
その他、事務工数の削減に効果がありました。相談者の話を聞くときは、「本当は何が言いたいのか」を聞き出すのが結構大変なのですが、外部相談窓口の場合、産業カウンセラーの方がまずお話を聞いて、内容をまとめた状態で報告をして下さいますので、その後の調査が行ないやすく、本当に助かっております。
【今後の課題】
コンプライアンス・ホットラインを担当して、最近「パワハラ」や「職場内の嫌がらせ」に関する通報が比較的増えてきたなと感じています。ほぼ全ての案件について、私がヒアリングを行うのですが、パワハラは、被害者がメンタルヘルス疾患になるケースが多く、取り扱いが難しいものです。メンタルヘルス疾患になる前に救うことができれば、会社は働き手を欠くことなく、充実した企業活動が続けられます。今後は社内のパワハラ問題が少しでも減るよう、パワハラ専門の相談窓口を設け、そちらへの相談件数を増やしていきたいと考えております。































− 弊社 岡田康子より −
私どもの外部相談窓口「職場のヘルプライン」は、相談者のお話を受け、必要に応じてその相談や通報の内容を社内のご担当者にお伝えする役割を担っています。相談者は、たいていの場合「相談したことで不利にはならないだろうか」「通報した結果はどう扱われるのだろうか」と敏感になっています。そのような相談者に「大丈夫ですよ。安心してお話ください」とお伝えするためには、報告した後、その案件が社内でどのように扱われたかについて、カウンセラーが知っていることが大切です。富士重工業様からは、その後の調査結果やどのように問題解決が行われたかについても、詳しくご連絡をいただいております。そうしていただくことで、カウンセラーも安心して「何でもお話ください」「「会社はきちんと対応しますよ」と自信を持って伝えることができています。
さらに酒泉様もおっしゃっておられるように、私どもではしっかりと聴くというカウンセリング特性を活かし、また社内のご担当者は問題解決に向けて具体的な対応を行っていくなど互いの違いを活かしながら、うまく連携していることが相談者からの信頼感にもつながっているように思われます。