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心理負荷評価表の「職場におけるいじめ」への対応は?

Q職場における心理負荷評価表の具体的出来事に「職場におけるいじめ」が付け加えられたと聞きました。職場ではどんな対応が必要でしょうか?
A本年4月6日付けで、厚生労働省から都道府県労働局長宛に「心理的負荷による精神障害等に係る業務上外の判断指針」の一部改正についての通達が出されました。

判断指針の4項目にわたり追加・修正が行われましたが、「職場における心理的負荷評価表」(以後「評価表」)に新たに「ひどい嫌がらせ、いじめ、又は暴行を受けた」という項目が追加され、さらには心理的負荷の強度が「Ⅲ」という最高レベルのものが適当とされた点が注目されています。

精神障害の労災認定の際には、平成11年より「心理的負荷による精神障害等に係る業務上外の判断指針」に基づき、精神障害発病前6か月の間に起こった精神障害を発病させるおそれのある業務による強い心理的負荷を「評価表」に基づいて評価し、その他の要素も考慮して総合的に業務上外の判断をすることになっています。(*注釈参照)当然心理的負荷が強い(Ⅰ→Ⅱ→Ⅲの3種類があり、Ⅲが一番負荷が強い)行為であれば業務上と判断される可能性も高くなります。

今回の改正により、職場における嫌がらせ、いじめ等について、その内容・程度が業務指導の範囲を逸脱し、人格や人間性を否定するような言動が認められる場合には、ひどい嫌がらせ、いじめ等に該当することとし、強度Ⅲで評価することとなりました。

他に強度Ⅲという、心理的負荷をもっとも強く感じるとされている出来事には、「ひどい嫌がらせ、いじめ」のほか、「重度の病気やケガ」「交通事故(重大な人身事故、重大事故)を起こした」「労働災害(重大な人身事故、重大事故)の発生に直接関与した」「会社の経営に影響するなどの重大な仕事上のミスをした」「退職を強要された」の5項目しかありません。つまり「ひどい嫌がらせ、いじめ」は、これら5項目と同じくらいの心理的負荷があると考えなければならないのです。

精神障害の労災申請件数も労災認定件数も年々増え続けています。弊社の相談窓口にも、職場のパワー・ハラスメントによって、精神的に落ち込んでしまっている方からの相談が多く寄せられています。こういった現状から、この改正によってさらに多くのパワハラ(パワーハラスメント)案件が、労災と認定されることとなるのではないでしょうか。

職場で、継続的に事故防止教育や安全教育を行っていない企業はないと思います。今後パワハラについても同様に、労災の防止という視点でも、防止についてきちんと周知徹底するとともに、継続的に教育を行っていく必要があると考えます。

*精神障害認定の要件としては以下の3ついずれも満たすことが必要とされています。
  1. 対象疾病(ICD-10 F0からF4に分類される精神障害)に該当する精神障害を発病していること
  2. 対象疾病の発病前おおむね6か月の間に、客観的に当該精神障害を発病させるおそれのある業務による強い心理的負荷が認められること(評価表により心理的負荷の強度を評価し、それらが精神障害を発病させるおそれのある程度の心理的負荷であるか否かを検討する)
  3. 業務以外の心理的負荷および固体側要因により当該精神障害を発病したとはみとめられないこと

(2009/04/24)

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