社外相談窓口

アーカイブ「パワハラ(パワーハラスメント)ですよね?」への対応について

「パワハラ(パワーハラスメント)ですよね?」への対応について

Q相談窓口の担当者ですが、相談者に「パワハラですよね?」と聞かれることがあります。どう答えればよいのでしょうか?
A私どもの相談窓口でも、相談者から、同様の問いかけを受けることがあります。 確かに相談者から聞いた状況があまりにもひどく、明らかにパワハラだと思えるようなものだった場合には「そうです、パワハラです」と言いたくなる気持ちになることがあります。

ですが、「パワハラです」と言ってしまうことにリスクはないのでしょうか。

参考までに私どもの相談室での対応の仕方を交えてお答えしたいと思います。
  1. 判断をする場ではない
    まず、気をつけていただきたいことは、相談の場はパワハラかどうか判断する場ではないということです。相談窓口はまずは状況をできるだけ客観的に聞き、相談者の思いや要望を受け止める場であるとしています。窓口としての役割と限界を説明し、判断することができないとお伝えしています。
  2. 双方の言い分を聞かなければ判断ができない
    パワハラかそうでないかの判断は、社内での対応に大きな影響を与えます。その判断をするにあたっては、やはり双方の意見を聞かなければならず、一方からの訴えで判断することはできません。必要があれば、判断までのプロセスを説明し、ご理解をいただくこともあります。
  3. パワハラと言ってしまうことの影響
    「パワハラです」と言ってしまうことの影響は小さくありません。実際の調査でパワハラではなかった場合のリスクもありますが、相談者の気持ちの部分に大きな影響を与えます。 本来ちょっとした気持ちの行き違いでしかなかった問題に「パワハラ」という名前がつくことで、相談者は「被害者」という地位を手に入れてしまうことがあります。そうなると、実際の問題対応のときも、加害者への懲罰と被害の賠償という方向に目が行ってしまい、コミュニケーション行き違いであれば双方の問題となるべきところを、「加害者」が一方的に悪いというところから考えに固執するようになってしまいます。
  4. 気持ちは受け止める
    単に自分が受けた行為がパワハラなのかどうなのかを知りたいという相談者もありますが、 中には、「ひどいことだったのだと誰かにわかってほしい」「きちんと対応してほしい」という気持ちから、「パワハラだと言ってほしい」という気持ちになっている相談者もいます。 前述したように、パワハラだと言ってしまうことにはいろいろな問題がありますが、だからと言って、「判断できません」と冷たく突き放してしまうのではなく、その気持ちはきちんと受け止めることが必要です。「パワハラではないかと思うくらいの出来事だったんですね」などとその気持ちの部分に焦点をあててお返事をすることで、わかってもらえたと感じてもらえると思います。
    相談者が非常に感情的になっている場合には、感情を落ち着かせるために「パワハラですよ」と言ってしまいたくなることがあると思います。ですが、その後問題を複雑にしてしまったり、別の感情的な問題を引き起こしたりすることになれば、リスクのほうが大きいといわざるを得ません。
    相談窓口の担当者としては、難しい対応を迫られる場面であると思いますが、その点を忘れずに対応していただきたいと思います。

(2009年)

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