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ハラスメント相談の現場からVol.28 言動は一生、変えられない?

Vol.28 言動は一生、変えられない?

「この年になったら人間、変わらない」、「あの人はああいう人だから…」と、成長(変化)のチャンスを自他ともに否定していませんか? 弊社のユニークな研修メニュー『行動変容プログラム』の事例を基に、人が“変わる”きっかけとプロセスをご紹介します。

Q氏は新規事業を任されて業務量が激増し、従来の責任感の強さに心労が加わって、部下のミスへ容赦ない叱責を繰り返すようになりました。部下のメンタルダウンをきっかけに社内窓口へ通報が入り、本プログラム導入に至りました。当初は「なぜ自分が?」、「会社のため夢中でやってきたのに…」、「もう自分はお終いだ」など、戸惑いや怒り、情けなさと不安で身の置きどころのない思いに襲われ、世界中を敵に回したような孤独感に陥りました。研修当日、「警察に出頭する気持ちで…」と後に述懐したように、こわばった表情で弊社セミナールームに現れました。

ミスした部下と上司である自分の両方を一人二役で行うロール・プレイで、部下役のQ氏が「もう、いっぱいいっぱいです…」と上司役のQ氏に絞り出すように訴えました。直後、「部下はこういう気持ちでいたんだ、と今、初めて分かった」という言葉が自然に口をついて出てきました。それは “言いたいこと、聞いて欲しいことが沢山あるけれど、目の前の上司には分かってもらえない空しい気持ち” であり、実はQ氏自身、会社からの重圧の下、心身ともにギリギリのところで踏ん張っていて、日頃、部下と同じ「いっぱいいっぱい」な気持ちで過ごしていたことに思い至ったのです。自分の弱さを抑圧するのと同様、相手(部下)の弱さを否定・拒絶していたことに気づき、それを受容することで自身の安定と相手の話に共感する姿勢が生じました。

「自分の弱さを認めても良いんですね」と照れながら話した後、部下への「ダメだ」、「どうして(できない)?」という否定的なメッセージが、「ありがとう」、「そうだね」という肯定的メッセージに変化していきました。その後のフォローアップセッションでは、「部下の方から相談に来てくれるようになって嬉しい」との報告がありました。これは、 “相手に伝えている肯定的な発言が相手を変え、自らの内に肯定的感情を生みだしていく”良循環のメカニズムが体験できるようになった一例です。

変化の芽を自ら摘んでしまうのは、実にもったいないことです。人は変わります。

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