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ハラスメント相談の現場からVol.39 〇〇ハラスメントっていくつあるの?

Vol.39 〇〇ハラスメントっていくつあるの?

マスコミを賑わすニュースのトップにハラスメントの6文字が躍り出て久しくなりました。とりわけ、政界、官界、教育界、スポーツ界におけるハラスメント意識の周回遅れの現状を知るに至っては、怒りを通り越し二の句が継げない思いがこみ上げている人が多いでしょう。非常に残念なことですが、時計の針を前世紀に戻したかのような実態は、何もこの四大世界に限った話ではありません。

ハラスメント問題の先駆を切ったセクシュアルハラスメントの概念は1980年代半ばにアメリカから輸入され、男女雇用機会均等法の改正とともに世に認知されるに至りました。弊社クオレ・シー・キューブが“パワーハラスメント”という言葉(和製造語)を世に提起したのは2001年のことです。以来、現在までの間、ジェンダーハラスメント、モラルハラスメント、アカデミックハラスメント、マタニティーハラスメント、などなどハラスメントの種類はハラスメントの種類は、今や、40を超えようとしているようです。どうして、かくも多くの〇〇ハラスメントが雨後の筍のようにたくさん生まれてきたのでしょうか?

一つには、現代社会における人間関係の複雑さが背景にあると思われます。そして、複雑な社会構造が生み出す人間関係の問題、すなわちハラスメントを「解決」していかないことには、コミュニティーの存続自体、危ぶまれる状況にある、ということです。もう一つは、解決へ向けて具体的な策を講じるためには実態把握が必要です。そのための概念整理、定義づけ、ネーミングの過程でさまざまな種類のハラスメントが提唱されてきたのだと思われます。

数多ある〇〇ハラスメントの中には、概念が重複しているもの、上位・下位概念の関係にあるものなどがあり、中にはハラスメントに含めることが妥当かどうか疑問視されるものもあります。しかし、パワーハラスメントに代表されるように、定義・ネーミングしたことで問題が浮き彫りにされ、社会的に広く認知されることにより良好な関係性構築への意識が高まってきたことは間違いありません。

さまざまなハラスメントに名前を付けてカテゴライズすることは目的ではなく、ましてやハラスメント用語を創出することによって逆に対人関係に神経をとがらせギクシャクした関係を生んでしまっては、本末転倒です。どこかの大臣がいみじくも口にしたような「〇〇ハラスメント罪」という罪名に発想が及ぶこと自体、基本的な理解の欠如と言わざるを得ません。私たちが目指しているのはいかなるハラスメントもない、ハラスメントフリーな環境なのです。

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