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ハラスメント相談の現場からVol.49 働き方のリフォーム

Vol.49 働き方のリフォーム

中年期、壮年期を迎えた人なら、長年住み慣れた家、使い慣れた道具類、あるいはお気に入りの衣類などなど…、辺りを見回せばこのまま使い続けると不具合が生じそうな、リフォームの対象になる物はいくらでも目に入るでしょう。〝働き方“ はどうでしょうか?

X社で管理部長を務めるA氏は、先月人事から呼び出されました。日頃のA氏の部下対応について周囲から、「何とかならないか」との顰蹙をかっており、それが人事の知るところとなったのです。A氏の部下指導の特徴とは、「締め切りに遅れるとさまざまな方面に迷惑をかけるため、細かく期限を切ってリマインドする」、「小さなミスも見逃さないよう、資料提出前には時間をかけてチェックする」というもの。A氏は「ミスなく期限通りに仕事を仕上げる方法は、これ以外考えられない」と説明し、「このやり方を変えたら、自分の仕事として何が残るのか?」と主張しました。

Y社の営業部長B氏は、社内で1、2を争うトップセールスとして周囲の期待を担う仕事人間です。先日、上司から「最近、疲れているんじゃないのか?」、「顔色が良くないようで心配だな」と声をかけられました。B氏には寝耳に水。まったく〝疲れ“ や〝不調” の自覚がなかったからです。B氏の仕事のスタイルは、いわゆる体育会系と称されるもので、スピード、パワー、粘りが特徴。部下が取りこぼした仕事まで拾って、さっさと仕上げてしまいます。「〝多少の無理“は〝無理のうちに入らない”」がB氏の持論でした。

A氏もB氏も50代、ともに働き方のあちこちに綻びが見えてきているのが分かります。
A氏は部下に「良かれと思って」、「指導の一環として」、自分のやり方が唯一正しいと信じ、マイクロマネジメントしていました。細部に目の行き届く人は、気づいたことを看過することができず、網羅的に対応しようとしてしまいます。A氏は最近、「自分の重要な役割は手出しするのではなく見守ることなのかもしれない」と思い始めました。

B氏は、若い頃の並外れた知力、体力を不変のものと過信していたため、自らの体の声、心の声が耳に届かなくなっていました。B氏は「この際、休みをとって人間ドックを受けよう」、「自分が休んでも仕事が回るようなやり方に変えなければ」と考えています。
管理職の働き方のリフォームは、自分自身を長持ちさせる目的のみならず、〝部下を育てる“ というもっとも大切なミッションに直結することも忘れてはならないでしょう。

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