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ハラスメント相談の現場からVol.48 押し戻す力、使っていますか?

Vol.48 押し戻す力、使っていますか?

〇〇ハラ、△△ハラ、××ハラなど、ハラハラと日々新たな概念が創出されている感を覚える最近のハラスメント動向です。何でもかんでも**ハラと命名されてしまっては、職場での何気ない会話もギクシャクしてしまうのではないか、との懸念を覚えます。これでは相互の信頼関係が生まれるどころか、かえって溝が深まるばかりなのではないでしょうか。

A子さん(20代、営業): 上司(男性、30代)と昼休みに雑談していたら、最近その上司が行ったばかりの風俗店の話をしてきた。自分としては大変、聞き苦しい内容。一通り聞いた後で、『そんなに面白い場所なら是非、今度私も連れて行って下さい』と言ったら、バツが悪そうにスーッといなくなった。

B子さん(40代、総務): 上司(50代、男性)から、何かにつけ「あなたももう、若くないんだから」「そりゃ年だよ、年!」と言われる。先日、さすがにカチンときたので、「いつも私の年齢のことを心にかけていただき、ありがとうございます。でも、『若くない』と言われ続けていると、具合が悪くなってきます」と答えたら、「あ、ごめん。悪いこと言っちゃってたね」と謝られた。

C男さん(30代、開発): 上司は無理難題を指示する。たいていの人はノーと言えず引き受け、陰でさんざん文句を言っている。一昨日、帰り支度をしていたら、「急いで今日中に資料作って」と言われた。「今からでは無理です」と断ったら、「そうか。じゃ、自分でやるしかないな」と返されて拍子抜けした。

D子さん(30代、経理): 数ヶ月前に結婚したばかりで職場異動の話が出ている。先日、面談の際に上司が言い出しにくそうに「新生活をスタートしたばかりだし、これからの生活設計もあると思うが…」と切り出したので、「今は出産の予定はありません」とこちらから話を向け、自分の今後のキャリアについて相談に乗ってもらった。

どの会話も風向きや対応の流れによっては、関係性がこじれる元になりそうな危うさを孕んでいます。

ここに登場した4名は、相手のペースや雰囲気に負けて引いてしまうのではなく適切に押し戻すこと、自らの率直な思いを押さえこむのではなく相手に分かってもらえるように伝えること、の大切さを教えてくれています。良好な関係をつくる責任は、どちらか一方にあるのではなく、双方にあるのです。

自身がもともと持っているユーモア力や理解力、洞察力などを上手に行使して、相手の言動を「〇〇ハラ」と決めつけてしまうのではなく、自身も含めて誰もが働きやすい職場をつくっていきましょう。

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